2010年10月9日

Day 3:BahiaDeLosAngels~SanIgnacio

ツアー3日目。
昨日までの太平洋側とはガラリと気候が変わって、カリフォルニア湾側はモワッとスゴく暑い(おかげで、お肌はしっとりスベスベ)。


昨日は宿に到着したのが遅かったが、部屋割りのローテーションで一人部屋だったのでイロイロ洗濯して一晩中エアコンの前に干しておいた。下着もヘルメットもサッパリ。

朝外に出ると昨日までとは気温が全く違う。蒸し暑い。今日はジャケットいらないな。いつものメキシカンスタイルの朝食を済ませ、バイクの準備。今日もすんなりとはエンジンが始動しない。今までは初爆があったりしてなんとか始動したけど、今日は全くかかる気がしない。車のバッテリーにつないでキュルキュルキュル・・・んー、かかんないね。

プラグを換えるか?という話もでたけど、気温も上がってるし、ガス濃過ぎじゃね? が、ジェットは持って来ていないそうだ。エェェー!なんだってー!!とりあえず、埃でエラいことになっているフィルターを交換。すっかり高く上った太陽の下、キックを併用しつつセルを回したり、エアクリーナーボックスのフタを開けたりなど色々手を尽くして、大汗をかいてやっと始動。はぁーしんどい。


エンジンさえかかれば、ご機嫌な450X。タイヤの空気圧が1.5も入っててもメヒコじゃ関係ないゼ。ツアーのしおりによると、今日はオフロード区間がツアー中最長らしい。ヨッシャー!テンション上がってきた!


スタートしてすぐダートに入る。左手には美しいカリフォルニア湾が続く。


海沿いをしばらく走り、内陸に向かうと、辺りは完全に砂漠っぽい景色になってきた。両脇を山に囲まれた、地平線までずっと続く一直線の道。


途中、観光スポットの教会跡、鉱山跡と当時の牢屋(これは現存)を見学。周りの砂漠は白い砂だが、ここだけ赤みの強い土質だ。砂漠の中の牢屋は壁が厚くて、中は涼しかった。


GoogleMapでググッと寄るとこんな感じ。衛星写真で観ても白い砂漠の中、ココだけ赤い。なんでだろ? 所々に存在する観光スポットの解説する時、センセーはいつも「テキストxxページを参照してください」 ・・・ページ数言われても、持ってきてないデス (テキスト…Baja本 表紙はバハナベ先生)

橋を渡ってしばらく行くと大きな岩があるから、そこで合流ということで先行させてもらった。埃なし、前方の視界良好。


ヒャッハー!フリーダァーム!


イィィヤッホゥ!


全開ィー!5速じゃ足りネェー!


・・・ん?


・・・あれ?景色変わらないね・・・しばらくってどれ位だ?結局、"大きな岩" まで気力が持たなかった。どんだけ直線だよ?

このルートは今年のレースコースになるらしい。→資料


地平線しか見えなかったところに、遠くに山が見えてきて、ひたすら走り続けるとその山のふもとまでたどり着く。日本と違って景色はほとんど変わらない。ようやく峠道になった。もう駄目、電池切れ。ちょうどいい風が抜ける峠のピークで休憩。

写真提供 matzuさん

写真提供 chico(仮名)さん

写真提供 chico(仮名)さん

次は今日の昼飯ポイント、パンチョの家に向かう。が、またエンジンがかからない。途方に暮れていると、バハナベさんのXRに装備されている、ツーリングバッグからロープが出てきた。すごいな、このバッグ。羊羹からガソリンまで何でも入ってる。ロープで牽引して押しがけ。すると、あっけなくエンジン始動。あーよかった。折角エンジンかかったのに、ロープを片付けたところでエンスト。スイマセーン、もう一度お願いします・・・。


「海とパンチョ」のパンチョさん家に到着。青い海と青い空が視界いっぱいに広がる。素晴らしいな、ココは。ほんとに美しい。


Hola! あれー?誰もいない… 辺りを捜していると、ピーチから歩いてくる人影を発見。パンチョだ。


パンチョに炊きたてのご飯となぜかKIKKOMANのSoySauceを出してもらったのでありがたく頂く。が、気温が高いせいか、食欲があまりない。ホテルから持ってきたブリトーは食べきれなかった。
最初、パンチョは中国人に対する不満をこぼしていたが、だんだん楽しげな感じになってきた。よかった。


時間に余裕があるそうなので、パンチョのプライベートビーチで泳ぐことにした。CW-Xはダイレクト履きせずパンツの上派なので、美しいビーチでパンツを脱いでCW-Xを履き直して・・・ふと後ろを見ると、海から下半身だけ裸の変態シーンを激写されていた。オイオイ。


タランチュラ騒ぎや、スペイン語教室、愛を語るパンチョなど、色々楽しかった。今度来る時は写真と日本の歌のCDを持って来てくれとのこと。

じゃあね、パンチョ。また来るよ。


途中、結構な崖っ淵の道で動画撮影タイム。撮影も終わり出発。で、エンジンかからず。仕方がないのでまた牽引でエンジンをかけようとしたけど、ココじゃ無理。狭くて、曲がってて、登ってて、すぐ右は落ちたら死んじゃう崖。広いところまで移動してなんとか再始動。こう何度もやってると色々工夫されて、すぐロープを出せるように450Xに備え付けになりましたとさ。



午後の部も、基本的にどこまでも続くビッグカクタスの林を抜けるルート。これぞイメージしていたBajaの世界だ。ずっとまっすぐの所は走るのに熱中していて動画撮り忘れた。後半のちょっとクネクネし始めたところから分岐までの動画です。(予告編の動画を再掲)

イメージどしては、浅間のストレートエンドのガタガタが地平線まで20Kmぐらいずっと続く感じ?ガタガタもスピードが出てれば全然問題ない。ゆるーいコーナーも開け開けで行けるのでサイコーです。が疲れてくると、余裕もなくなってくる。風圧を耐える腹筋が痛くなってくる。

サイコーなんだけど、事前に聞いていた通り、ガッツリ陥没しているところが何箇所かあった。車がハマるようなデカいところにはタイヤやら、木の枝なんかが置いてあってよっぽど不注意でなければ落ちないけど、ツーリングだし、安全第一でイケイケですw


ようやく、サポートカーと合流。冷たいコーラが染みる。ガスを補給してスタート。国道まで40Km直線らしいので、それぞれのバイクを交換してみました。


さすが毎週乗ってるだけあって、トバすなぁ。カメラ片手の運転はちょっとドキドキする。


しかし、本当にまっすぐなんだよね、この道。
地図上の白い点線は北緯28度線、上がバハ・カリフォルニア州、下側がバハ・カリフォルニア・スル州となり、時差が1時間発生する。


XR650にも乗ってみました。大柄、直進安定性は450Xより挙動がダルで細かなギャップが気にならず楽。気になったのはアクセルの操作でキャブのバルブが張り付いて、アクセルが戻らなかったり開かなかったり。こういうのに乗ると、FCRって進化してるんだな、と今更気づく。650の後に450に乗るとコンパクトで、意のままに動く。なるほどー。ホンダって個性がない(=ニュートラルという意味で)イメージだけど、結構味付けは分かりやすく違うんだな。


日がだいぶ傾いてきた。


今日も国道は夜間移動になるのかな。ちょっと憂鬱。時差の関係で1時間進むから、ホテルのレストランの営業時間には間に合わないらしいので途中の街で夕飯をとった。


夕飯の休憩があったおかげで、2日目の移動ほどキツくはなくホテルに到着。おなじみDesert Inn、サン・イグナシオ支店です。ホテルに着くと宿のスタッフと思わしきセニョーラが、バイクはそこに置くのか?的な事を言っているが、エスパニョールもイングレスも駄目な俺。向こうが何を伝えたいのか分からない。宿のセニョールが出てきてゼスチャーでmotoは中に停めろよ、みたいな事を言っている。宿に入ると正面に噴水がドーン。めちゃめちゃ綺麗なリゾートホテルなんですけど。「ホントにココでいいのか?」「構わないよ」という会話をゼスチャーだけで完了した。ゼスチャー検定なら高得点を撮れる自信アリ。


オートロックで軽く締め出されたりしたけど(笑)、プール脇のベッドに寝そべると気持ちイイ。このホテルは観光で使いたいぐらいリゾートムードでよい。


GPSログによると本日の走行距離340Km。


Day4に続く・・・

4 件のコメント:

遊子郎 さんのコメント...

むちゃくちゃオフ車がミスマッチw

パンチョ、いいとこに住んでんなぁ

fun2ride さんのコメント...

ここのホテルは外観はふつうだけど、中に入ると南国のリゾートホテル感の演出すごく良かった。

パンチョとの出会いは衝撃的。観光客は海がキレイ的な表面的なことでいいなーと思うかもしれないけど、ココで生活をするということはそれなりの覚悟が必要だと思う。
本人は金はないけど、海もあるし魚も採れるし十分だって言ってたけど。足るを知る、を実践できているのがスゴイ。

しの さんのコメント...

その節はどうもお世話になりました。

サボテンの大地とそこにまっすぐ延びる道、ハンパないくらいスケールが大きかったですね。

おかげでアクセルの開けグセがついたのか
こっちへ帰ってから林道走りに行ったら、前より速く走れるようになってたかも!?


そうそう、パンチョさんちでの出来事は、どれもほんまにキョウレツな思い出になってます。

fun2ride さんのコメント...

カクタスはマンガかよ、ってぐらいメキシコ感丸出しだったw
まっすぐの道も、それこそ本当に地平線までずっとまっすぐでビックリ。アクセル開け疲れて休憩するなんて初めてだよ。

ツアーで1日だけ選べと言われたら、間違いなくこの3日目。この日出会ったダートも海も空も人も全部サイコーだった。