2010年10月10日

Day 4:SanIgnacio~Loreto

ツアー4日目。
今日は舗装路での移動日(休息日?)だそうだ。


ホテルのレストランで朝食を待っていると停電。ま、日本と違って電化製品もあんまりないから、ほとんど変化がないけどね(シーリングファンが止まったぐらいか?)。復旧した時に厨房のスタッフ達から歓声があがり、歌いだす。陽気なメキシカン達だ。ノンビリしていて良いね。

荷物を整理して、外に出るとOffice Forestの本林さんが「さっき、たまたまプレランで通りかかったCodyにエンジンかけてみて、って渡したらキック3発でかかったよ」


Cody?日本に帰ってから調べてみたけど、プレランしてるってことはJCRのQuinn Codyの事だよな?5速/時速30Km以上と同等のピストンスピードを生み出すキックって、アメリカンどんだけだよ。とりあえず、ハポネスの平均的体格なワタクシのキックでは450Xは目覚めないので、ロープ牽引による押しがけで対処。その方法で出来なくても、工夫して別の方法で出来ればイイんです。


今日は朝一から観光スポット。ホテルから2分でSan Ignacio教会に到着。メキシコの街には必ず教会があって、それを囲うように街が形成されているようだ。教会の近くのこぎれいなCafeには白人の観光客がマッタリしてる。


教会の正面に生えているこの木、何の木だろ?真下にいるとそれが1本の木だと認識できないほど大きい。日本でも神社の周りの木は大きいじゃん?こういう場所の木は土地のパワーを吸収しているのかな?と思うほど良く育っている。


教会の中は縦長で天井が高く、隅々まで手入れが行き届いている。信仰心など全くないが、何か感じるものがある、そんな建物。


教会の隣には、Museoが併設されており、世界遺産である先住民の洞窟壁画のレプリカ展示がある(入場無料、寄付は受付けてます)。この建物自体も18世紀の歴史的な建物(劇場跡)らしい。


サン・イグナシオの街を出発して、まずは海を目指し移動を開始。メキシコの峠道はスリリングだ。街中以外は国道でも道幅は日本で言うところのヤビツ峠ぐらいの道幅しかない。狭い道を巨大な長距離トラックとすれちがう事になる。写真だとのっぺりして分かりにくいけど、落ちたら確実に命は助からない高さだ。そこに形だけのガードレールのみ。だが、これがないと視覚的な恐怖感はかなり増すだろう。たまに無残に変形したガードレールが散見されたが、そこの崖の下にはきっと・・・よって、安全は自己責任でしか実現できない事から、走行中の絶景撮影は自粛。

峠道の途中で雲行きが怪しくなり、ついに雨がパラパラと降り始めた。日本なら路肩に寄せれば車を停められるが、上記の通り道幅が狭く、そんな事はできない。適当な広場を捜していると、ちょうど良く道路に面した施設があったので、入り口前をちょっと間借りして雨具を着込んだ。


レンタル車両のCRF450Xはエンジンを止めてしまうと、自力では再スタートができないため、牽引押しがけとなるのだが、ココは助走区間が短め。スタート前にロープのたるみをなくして効率よく一気に加速。コレ、何度もやってるといつかコケるな。とりあえず今回も無事エンジンがスタートできた。

峠道を抜けると海が見えてきた。再びカリフォルニア湾との対面だ。おとといのTVニュースでハリケーンで家が浸かっていたのを見たが、サンタ・ロザリアの街もそれなりに被害を受けていたようで、道路が水に浸かった所もあり、復旧作業中といった状況。
資材を運ぶトラックで道は渋滞、みるみる上昇する水温、あーキツイ。何度もエンジンを止めそうになってしまった。休憩したら、もう気力が残ってない。450Xはトレーラーに乗せて車で移動することにしてもらった。


物がどこでも手に入る日本とは違い、バハメキシコ半島では街中以外で物を売っているお店はほぼ存在しない。が、街と街の間を200Kmぐらい走るとたまにポツンと一軒だけあったりする。もちろん、ココに寄って休憩だ。
空調が効いた車から外に出ると、モワッと熱気に包まれる。バイクでの移動はキツそうである。外が明るすぎるせいか、店内に入ると中は暗くてよく見えない。というか、そもそも照明のスイッチが入っていない。確かに外は明るいのだから、自然な対応だ。慣れれば見えるし。日本がやりすぎなんだよな、きっと。お店の商品は結構充実してる。アイスも売っていた。が、一度溶けてもう一度固まった感アリ。日本にない味だけど、オレは好き。

今日は荒野じゃないので、文化人らしくお店のbaño(バニョ)を借りた。中に入ると、凄惨な光景が広がる。今までは外国人観光客向けのホテルのトイレしか使ったことがなく、紙は流さずに設置してあるゴミ箱に捨てるルール以外は特に不自由していなかった。が、ここのは現地人向けの本格bañoでした。日本はトイレ超先進国、おそらく世界一だ。しかし、ここはメキシコ。水圧や配管などの設備の問題でこのような習慣となっているのだろう。日本人だからといって日本ルールで使用してはならない。郷に入れば、郷に従えだ。

<Memo>
トイレ:baño(バニョ)、servicio(セルビシオ)、sanitario(サニタリオ)
男性用:Hombres(オンブレス)、Caballeros(カバジェロス)
女性用:Damas(ダマス)、Senoras(セニョラス)

とりあえず、バニョとダマスだけ覚えておけば何とかなる。ホテル、空港以外では日本のようなアイコン表示は見なかった。

デラさんに送る、この例文 「トイレはどこですか?」 ¿Dónde está el baño?(ドンデ エスタ エル バニョ)、覚えた?来月のメキシコでは配管の内径を事前確認して、流れる太さに絞ってから出してくださいね。詰まるよ。マヂで。


今日の昼食ポイント到着。海辺のレストラン、全席オーシャンビュー。ココはレースを終えたスタッフの御用達らしく、中に入るとレース関係者が張ったと思われるステッカーで埋め尽くされている。




しょっちゅう客が来る訳でもないのであろう、与論島の定食屋とタメを張るほど。たまのバケーションではこういう時間の流れに身を任せるのもよいものだ。


食事が出てくるまで海で泳いで来れば?と言われた。が、ブーツを脱いで外の潮風に吹かれながらウトウトするのが気持ちイイ。お行儀が悪いが椅子を二つ使ってオットマン代わりにして寝ていると、足元に生温かいものが。「よう、カール」

写真提供:matzuさん

ほかのみんなは海を満喫していたようだ。寝てたから知らんけどw


メキシコではperroはよく見かけるが、gato(このコはgataか?)はほとんど見かけない。ま、外に日陰もないし、ウロウロしてるワケもないけど。ここのgatoは人によく慣れていて逃げ出さない。来る客皆にかわいがられているからだろう。青い目のベッピンさんだ。


ホテルを出るとすぐ次の観光スポット、ミニ天橋立に到着。残念ながら、潮が満ちていて歩いて渡れなかった。


GoogleMapでみてみると、ホントにつながってた。

ここからホテルまでは、バハナベ先生のXR400に乗り換えてホテルまで移動。センセは車でVIP待遇である。Loretoの街に入ると、レースチームのプレランと勘違いしたのか、子供たちに熱烈な歓迎を受けた。手を振り返すとみな大喜びしてくれる。バハ・カリフォルニア半島ではBaja1000の影響もあってかダートバイクは一般の人にも受け入れられているようで、すれ違う車のドライバーも結構な割合でピースサインをしてくる。こちらもピースサインを返す。日本にもツーリングライダーの間でこういう文化もあったけど、最近はほとんど見なくなったね。


街の中で久しぶりの信号機に引っ掛かった。信号で止まってスタートすると、シフトレバーがない。最後尾を走っているので誰も気づいていない。やべー、置いて行かれる。幸い、一速に入れたままだ。もう街中だし、もうすぐホテルだろう、とこのまま一速で引っ張り、視界の中に一行を捉えるポジションをなんとか維持する。夕暮れに染まる海沿いのリゾートホテルが並び、テラス席では楽しそうに食事をしている中を爆音で通り抜けるオレ。みなさん、ゴメンなさい。日本の珍走団のみんなはこんな恥ずかしい中頑張ってんだー、とメキシコで変な感心をしたよ。


ようやく、ホテル到着。Desert Inn ロレト支店です。シフトレバーはワイヤリングされていたので、紛失はしてなかった。良かった。Loretoの街も南国ムードいっぱい。部屋の前のプールサイドでブーツも脱がずにリラックス。そこへバハナベ先生がやってきて、「すいません、部屋は向こうでした」やべ、ここ他人の部屋の前だった。失礼しました~


GPSログによると本日の走行距離360Km。


Day5に続く・・・

2 件のコメント:

本番よりプレランの方が楽しみだw さんのコメント...

BAJAレポサンキュ!しかし、メシコじゃ文化人ぶらない方がよさげだなw

fun2ride さんのコメント...

文化人を気取るなら、マリアッチにリクエストする曲を考えておくとお店でカッコよくキマる!

ま、文化人気取りしても仕方ないから、本能に身を任せて外でフリーダムした方が気持ちいいよ!
でも、背の低い雑草みたいなヤツも全部サボテンだから、チクッとならないように気をつけてw

プレランでメキシコを満喫した後は、レースでお祭りを楽しんできてねー
トロフィートラックに轢かれないように気をつけて。